トピックス&ニュース

2014/04/16保険料納付65歳まで延長に

厚生労働省は公的年金制度を見直す「財政検証」に着手し、

納付期限延長や適用者拡大の方向で話を進めています。


基礎年金(国民年金)保険料の納付期限の5年間延長などが柱です。

年内に改革案をまとめて来年の通常国会への法案提出を目指しています。


財政検証は、国民年金や厚生年金などの保険料から給付まで年金事業全体の収支について、

今後100年の「見通し」を5年に1度のペースで作成、公表するもの。

平成16年の年金制度改正で導入され、それまでの財政再計算と異なり、

経済動向などで保険料(率)を見直さず、保険料水準固定方式で行われます。


現在、保険料を20歳から40年納めると、65歳から月額6万5千円の年金が受け取れますが、

今回の改革案で厚労省は、納付期間を5年延長して65歳までとし、

さらに支給年齢も現行の65歳から67~68歳に引き延ばすとのことです。


また、制度の〝支え手〟を増やす策も盛り込まれました。

パート労働者が厚生年金に入るための条件を緩和し、

厚生年金加入者を増やすとのことです。

現在は従業員501人以上の企業に勤める人が対象ですが、改革案では中小企業も加え、

月5~6万円の収入がある、およそ300万人を新たに加入者にすることを検討します。

これまで加入できなかった非正規労働者などからの支持も期待しているようですが、

高額な保険料率のままスライドさせ、しかも給付が不安定な状況では

たんなる負担増に過ぎないとの意見も根強くあります。


これによって企業の負担は4千億円以上に膨らむとも見られています。

年金制度運営の失態という政治のツケを、また中小企業が被る可能性が濃厚になりました。
 

2014/04/15中小企業退職金共済制度とは

◆退職金制度の普及の為昭和34年に創設


国の中小企業対策として制定され、相互扶助の制度で退職金制度の普及や

中小企業の従業員の福祉の向上、企業の発展に寄与することを目的としています。

中小企業退職金共済制度は平成25年現在約36万4千事業所、330万人が加入しています。


◆制度の特色


①新規加入時の掛け金の一部が補助されます。

掛け金の2分の1、上限1人5千円までが加入後4か月目から1年間助成されます。

また、月額掛け金を増額すると(1万8千円以下の場合)増額分の3分の1を1年間助成されます。

②税法上の特典として掛け金は法人企業の損金、個人企業の必要経費となります。

③退職金は安全に管理され、退職した本人の口座に振り込まれます。

④従業員ごとの納付状況、退職金資産額を知らせてくれます。

⑤過去の勤務期間の通算(新規加入の際)

⑥中退共に加入していた他の企業からの転職では加入期間通算もできます。


◆加入の条件


加入できる中小企業は次の通りです。
①一般業種(製造業等) 常用従業員300人以下又は資本金3億円以下
②卸売業  従業員100人以下、又は資本金1億円以下
③サービス業  従業員100人以下、又は資本金5千万円以下
④小売業 従業員50人以下、又は資本金5千万円以下
従業員は原則、全員加入ですが有期雇用労働者などは対象としないこともできます。


又、役員の場合は従業員賃金も受ける等労働者として実態のある人は加入できます。

代表者は対象となりませんが事業主と同居の親族で生計を一にする人が

使用従属関係にある時は加入することができます。


◆掛け金について


掛け金は事業主負担で従業員の負担はありません。

月額掛け金は5千円から3万円の間で、将来受け取る退職金額から想定した掛け金を決めます。

パートタイマー用の低廉な掛け金もあります。
 受給は一括で受け取るか、退職時が60歳以上であれば分割も選択でき、

一括受取は退職所得、分割受取は公的年金等控除の雑所得扱いとなります。
 

2014/04/11財源確保のターゲットは高額所得者

平成26年度の税制改正法が3月20日、参議院本会議で可決、成立しました。

いわゆる「高額給与所得者」や「富裕層」に対する増税の色合いが濃い内容となっているのが特徴です。
 


所得税は1年間の全所得から所得控除を差し引いた残りの額(課税所得額)から

税額が決定されますが、現在は年収1500万円超の給与所得控除額は245万円です。


この給与所得控除の上限が、平成28年1月からは年収1200万円超では230万円、

さらに29年1月からは年収1千万円超は220万円に引き下げられます。

財務省が試算した平成29年の負担増加分は、夫婦と子どもふたりの4人家族で

年収1200万円の世帯の場合は年間3万円、

年収1500万円以上の世帯だと年間14万円となっています。


そもそも給与所得控除額は、24年度税制改正で定額化されるまでは

上限が設定されていませんでした。

給与等の収入金額が1千万円超の場合の給与所得控除額は、

収入金額×5%+170万円で算出されていたため、収入の増加に単純比例して

給与所得から控除できる額が上がっていました。


しかし、24年度改正で年収1500万円超の人の給与所得控除額は245万円の「定額」とされ、

さらに追い打ちをかけるように26年度改正で上限が引き下げられます。

国は財源確保のため、年収1千万円超の人を「高額給与所得者」として狙いを定めているようです。


また、富裕層に所有者が多いゴルフ会員権の譲渡損失の損益通算もできなくなりました。

しかも新しい取り扱いは今年4月1日から。

年間の所得の状況を踏まえて制度を利用しようとしていた会員権所有者には大ダメージとなりかねない状況です。
 

2014/04/08事業承継 後継者選びと教育

◆後継者選びで考慮すること


親族以外から後継者を選ぶと決めた時は、今まで事業を承継する意思がないと

思っていた親族が突然、「継ぐ」と言い出す事もあるため、

事前に親族会議を開く等、意向を確認してから始めることが大事です。


又、兄弟等で後継者となる子とならない子がいる時は後継者でない子には

自社株式や事業資産以外の財産を承継させ、兄弟間の承継バランスを取る配慮も必要です。


後継者の決定は現経営者の決定権や発言権のあるうちに行う事がよく、

後継者が複数いる場合は争いや分裂が起きないよう、現経営者が後継者を決めることが大事でしょう。

後継者が決まった後も会長としてバックアップして、段階的に権限委譲して行くこともできます。


◆内部や外部での後継者教育


後継者を選定した後には、以前から社内に勤務していた人かどうか、

置かれた状況により、行う教育は異なりますが、円滑な事業承継のためには、

積極的な教育が不可欠です。

方法としては次のようなことが考えられます。


①内部での教育
ア、各部門(財務・営業・労務等)を回って、従事してみることで

会社全般の必要な経験や知識を習得することができます。
イ、役員など責任ある地位につけて権限を委譲し重要な意思決定や

リーダーシップを発揮する機会を与えて経営者の自覚をうながします。
ウ、現経営者による指導 この事は当然行ないますが、

経営のノウハウや業界の状況、経営理念等の引継ぎをします。


②外部での教育
ア、他社勤務の経験をさせ、人脈の形成や新しい経営手法を学ぶ等、社外でのノウハウを習得します。
イ、子会社、関連会社の経営をさせる事で責任感を持たせ、資質の確認もできます。
ウ、セミナーを活用し、外部機関のセミナーで経営者に必要とされる知識全般を習得し、幅広い視野を育成します。


このような後継者育成でリーダーシップやマネージメント能力を高める事ができるでしょう。

2014/04/05高層マンション利用節税

◆注目の目新しい相続税節税商品


平成27年からの相続税の基礎控除の圧縮で相続税の課税対象者は全国平均で1.5倍に増加し、

都市部では2~3倍に増えると予想されています。

そういう状況に合わせて、相続税に関する新聞・雑誌・ネット等のマスコミでの特集、

セミナー等の企画、出版物の発行が急増しています。

それらの中で最高の節税策として、どれもが取り上げているのが高層分譲マンションです。


◆タワーマンションの最上階


マンションの各戸の相続税評価は、土地については敷地の評価額に対する専有床面積比、

建物については固定資産税評価額です。

固定資産税評価額も、建物の全体の評価額に対する専有床面積比で決められています。


超高層マンションの場合の取引価格では、眺望の要素が大きな意味を持ち、

最高層階の好位置の物件は下層の低価格物件の2~2.5倍の坪単価となっています。


相続税評価は、マンションの取引価格の形成要素を無視してなされるので、

低層階でも高層階でも評価額の坪単価は同じです。


1億円の最上層階物件の相続税評価額が2000万円という価額乖離の異常現象の発生は

普通のことになっています。


◆節税プランが過激になっている


40階建分譲マンションの最上階の部屋を1億円で買い、

子供に相続時精算課税の特例を使って生前贈与します。

評価額が2500万円以下なら贈与税は無税です。

その後、子供がこの部屋を1億円で売ったとしても、譲渡所得税も無税、

将来の相続税に取り込まれる金額も2500万円以下。

子供の手元には1億円の現金が残ります。

過激で鮮やかな相続税節税策です。


◆相続税対策における注意点


以前のバブル期とは異なり、新たに借り入れをして不動産を買おう、という提案はさすがに目に付きません。

しかし、中長期的には、予想に反したマンション価格の下落はあり得ることです。
固定資産税評価額や相続税評価額の評価基準が突然変わることもあり得ることです。

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